狂言、歌舞伎、人形芝居、神楽舞等、舞台芸能に関わる山口県指定文化財を紹介するイベントです。今年より平成30年の明治維新150年にちなんで薩長土肥連合に関係する各県を代表する伝統芸能をゲストとして招いて紹介します。また、関連して出演団体の関係資料を紹介する企画展や地域の物産展を開催し、様々な角度から各地に伝わる伝統文化に触れることができます。
第3回やまぐち伝統芸能まつり
内容
<出演団体紹介>
高志狂言(佐賀県指定無形民俗文化財・佐賀県神埼市)
江戸時代に狂言界の主流であった鷺流は、明治維新によって存亡の危機に瀕し、中央の狂言界からは完全に姿を消しながら、山口鷺流狂言保存会をはじめ全国数ヶ所でわずかにその痕跡をとどめています。佐賀県神埼市高志地区に伝わる高志狂言もその一つで、鷺流の秘曲とされる「半銭」を伝えています。佐賀県指定無形民俗文化財、国により記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財として選択されています。(高志狂言保存会)
周南市安田の糸あやつり人形芝居(山口県指定無形民俗文化財・周南市)
江戸時代、三丘領主の宍戸氏によって定められた安田市(やすだいち)の催し物として行われた人形芝居で、諸国からやって来る商人のうちの四国・阿波の松尾某という人が人形を手作りして浄瑠璃を土地の人々に伝えたことから生まれたものと言われています。一時、途絶えましたが、1946年(昭和21)、「三丘三和会」が作られ、郷土の文化財として復活しました。(周南市安田の糸あやつり人形芝居保存会)
俵山子ども歌舞伎(長門市)
1851年(嘉永 4)8月の火災で焼けた俵山温泉が復興した時に開かれた歌舞伎興業の一座が、各地での巡業を終えると俵山へ帰って来ては、神社に芝居を奉納するようになり、1877年(明治10)の西南の役の後、この地に住み着くようになりました。この一座は、女性ばかりで作られていて、「雛勝芝居」、「俵山女歌舞伎」などと呼ばれます。昭和51年に山口県の無形民俗文化財の指定を受け、この伝統を地元の俵山小学校が受け継ぎ、地域のまつりなどで披露しています。
山代白羽神楽(山口県指定無形民俗文化財・岩国市)
9月17日の人丸祭宵祭、11月2日の白羽神社秋祭夜殿祭、12月13日の天神祭宵祭に、白羽神社舞殿で舞われる神楽です。江戸時代に、相次ぐ飢饉や疫病の流行に悩まされた農民が、穀物の豊かな実りと悪疫が逃げ去るように願いをこめた神事として始めたと言い伝えられ、初めは、12座の神事舞いでした。1839年(天保10)、白羽神社が建て替えられた時に芸州佐伯郡明石村(今の広島県)の神楽を取り入れて24座の神楽に改めたと言われています。(山代白羽神楽保存会)
滝坂神楽舞(山口県指定無形民俗文化財・長門市)
11月2日の黄幡社例祭に奉納される神楽です。滝坂の氏神・黄幡社は、1636年(寛永14)に迎えられたと言われていますが1764年(明和 1)ごろに、3年続きの大飢饉と牛や馬の疫病から免れようとして、厄払いを祈る神楽を奉納したと伝えられています。演じられる曲目の中には、荒神を祀る古い儀式を思わせるものが含まれていて、里神楽として貴重なものと考えられています。国により記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財として選択されています。(滝坂神楽舞保存会)
<関連企画>
主催等
- 主催
- 公益財団法人長門市文化振興財団 山口県伝統芸能保存会連絡協議会
- 後援
- 山口県、山口県教育委員会、長門市、長門市教育委員会、山口県文化連盟、長門文化協会
- その他
- エネルギア文化・スポーツ財団助成
お問い合わせ
電話0837-26-6001
(お問い合わせ受付時間9:00~22:00 チケット受付時間9:00~17:00)
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